ITインフラのソリューション・ディストリビュータである潟lットワールドは、械SNアイネットが、新たに提供を開始した「災害対策サービス」に、ネットワールドが提供するF5ネットワークス社製のアプリケーション・デリバリー・コントローラ「BIG-IP」シリーズを導入し、本稼働を開始した。
今回の導入対象である「災害対策サービス」は、広域自然災害等の発生時にも確実な事業継続を実現するためのサービス。 顧客企業の業務システムをBSNアイネットとパートナー企業のクラウド基盤間で相互にレプリケーションし、万一の際には相手側センターから業務復旧を行う。
BSNアイネットでは、ネットワーク分野において豊富な経験と実績を持つネットワールドからの提供を受け、先進的な災害対策サービスを実現するためのコンポーネントとして、「BIG-IP
Global Traffic Manager(以下 BIG-IP GTM)」「BIG-IP Local Traffic Manager(以下 BIG-IP
LTM)」「BIG-IP WAN Optimization Manager(以下 BIG−IP WOM)」の3製品を採用した。
◆ 導入の背景 BSNアイネットは、新潟県を中心に事業を展開するシステムインテグレータ。 各種の業務ソリューションをトータルに提供するほか、新潟県内2ヶ所に設置された堅牢な自社データセンターを活かしたクラウドサービス「iNET
IMAGE BANK」も展開している。 しかし、昨年3月11日に発生した東日本大震災では、原発事故による電力供給不安など、センター側のファシリティ強化だけでは対応できない事態が生じた。そこで同社では、県内全域に被害が及ぶような広域災害にも確実に対応すべく、電力会社の管轄が異なる北陸地方の事業者と協業し、クラウド基盤間で相互に遠隔レプリケーションを行う災害対策サービスを提供することとなった。
◆ 導入のポイントと成果 @広域負荷分散による確実な事業継続の実現 BIG-IP GTMには、離れた場所に存在する複数のデータセンターを一つのURLでまとめて管理する機能が備わっている。 今回の災害対策サービスでは、この機能を利用して有事における相手先データセンターへの速やかな切り替えを実現。 システム管理者はDNSの設定変更等を人手で行う必要がなく、ユーザも今までと同じアドレスでサービスを利用できるなど、迅速かつスムーズに業務を再開できる点が評価された。
Aサイト内負荷分散によるクラウド基盤の信頼性・可用性向上 顧客企業の重要な業務システムを預かるクラウド基盤にとって、高い信頼性・可用性の確保は重要な要件。 そこで、BIG-IP
LTMの負荷分散機能やヘルスモニタリング機能を活用し、安定的なサービス提供を実現。 B遠隔レプリケーションの高速化 複数のデータセンターを結ぶ災害対策サービスでは、大容量業務システムのレプリケーションをいかに効率化するかが大きな課題となる。 そこで今回採用されたのが、プロトコル最適化やデータ圧縮、重複排除などの機能を提供するBIG-IP
WOM。 相手先データセンターへのデータ転送容量を最大で約1/ 3に削減するなど、大きな導入効果を挙げている。 C仮想アプライアンスによる運用管理性向上
BIG-IPシリーズでは、専用機器で動作するハードウェアアプライアンス製品以外に、仮想環境上で動作する仮想アプライアンス「Virtual Edition」も提供されている。 今回のプロジェクトでは、GTM
/ LTM / WOMの3製品をすべて仮想アプライアンスで統一し、運用管理の一元化・効率化に役立てている。

潟lットワールド TEL 03-5210-5080 http://www.azearth.co.jp/ 2012年6月18日発信 |